少女と過保護ーズ!![完]
「拝むな!チビネ!」



「プククッ。拝まれてんよ、アイツ」



「しかし、恐いな麻也の奴」





元凶二人が、悲愴な蓮くんを見てケタケタと笑ってる。


悪魔だ……。


知らず、八雲さんの背中に回していた手に力が入り、それに気付いた八雲さんに頭を撫でられる。




「どうした?」




八雲さんの問いに、なんでもないと首を振る。


八雲さんの腕の中、ココはとても居心地が良い。




「破廉恥なっ。離れなさーい!!」




なんて司令官の声が聞こえたくるけど……ごめんなさい。


まだ離れたくない。

ココに居たい。


なーんて乙女チックなことを考えてたら、またしてもスマホが鳴った。



今度は二つ。


誰のかと周りを見ると、竜希さんと桂がビキッと固まっていた。


同時に鳴った。


これは偶然…などではなく。




「お前達にも来たな……っ!!」



「「!!??」」




蓮くんの言葉に二人の固まっていた体が震える。




「なんて書かれてるか、見せれ!!」



「僕にもー」



「いやいやいや、俺のは……可愛い弟分達からだし」



「いやいやいや、俺のは……うっつくすぃ~お姉さん達からだし」




仲良く同時にフルフルと高速で首を左右に振る。



はい、嘘!!



にじり寄る悪鬼のごとき笑みの蓮くんと、楽しそうな海斗さん。




「勉強どころじゃねぇな」



「にゃはははははっ!くすぐったいよ、八雲!」



半眼で四人を見ていた八雲さんが、あたしの首元に顔を埋めて話すものだから、髪や息が首にあたって、くすぐったいこと!!



つい、笑ってしまうと八雲さんもクスクス笑って、あたしの反応を楽しんでる。



くすぐったーいっ!!




「にゃはははははっ!!」



「ハッ!?」



「こんなことをしてる場合じゃねぇな」



「やっくん!!ハイネから離れてー!!」












ドンッ!!
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