少女と過保護ーズ!![完]
話すのを止めさせようと竜希さんの元へワラワラと集まってくる蓮くんと桂。


それを頭突き1発で沈めた"黒豹"レッドが司令官の一言で目の色を変える。



ヤバい、ヤバい!!


焦るあたし。


"黒豹"総長とその片腕。


そんなのが激突すれば、"シャーウッド"が滅茶苦茶になってしまう!!



ダメ!!

ココはダメ!!

凛さんの大事な"シャーウッド"。


"シャーウッド"はあたしが守る!!




「ダメーーッ!!」


「ハイネ!?」


「チビ!?」


「チビ助?」


「チビネ!?」


「ハイネ!?」




とっさに叫んだあたしを皆が何事かと凝視してくる。


しかしそれが仇となり……



「どぁっ!?」


「八雲さん!!」



すでに動き出していた竜希さんは止まることが出来ず、八雲さんに激突。


勢いが凄くて、床に転がる二人。



「チビ!!この闘いはもう止められない!!」



いやいや、一瞬で止まるでし




「チビを連れていけ!!イエロー!!ブルッ!!」



ブルッ!?

ブルッて何!?




「ブルッてなんだよ。イエローは言えんだからブルーも言えるだろうが」



ああ、ブルーか。


不服を申し立てる桂。


しかし



「うるせぇな!!」



竜希さん一蹴。



「お前はブルッで十分だ!!じゃねぇ、お前達!!」


「あ?」


「なんだよ」


「俺の屍を越え」


「「よし」」


「ぐぇえっ!!」


「ぐぉっ!?」



きっと……

きっとあの名言を言いたかったのであろう竜希さんは無念、途中で遮られ、桂と蓮くんに越えていかれた。


……踏み踏みと踏まれながら。


因みに竜希さんの下敷きにとなっている八雲さんももちろん……踏み踏みと。


痛、重そう……。



"黒豹"ブラック。



後が恐い……。


あたしのせい……?なのか、この事態は。
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