少女と過保護ーズ!!
「そういえば、海斗さんは?」



「凛さんが、すんげぇ剣幕で連れて帰った」



「……おおぅ」




その光景が簡単に目に浮かぶぜ。




「アイツらは?」




蓮と桂がいつの間にかいなくなってる。




「小腹が空いたって、コンビニに行った」




確かに……。


アイツら、なんで俺に一言言って行かねぇんだ。


俺にもなんか買って来ないとシメてやる。




「海斗さんに今日のことを話した」


「おう」


「"チビ姫"の存在が知られ始めてる。狙われる可能性が出てきた以上、1人では行動させられない」


「ああ」



チームにとって大事な女を"姫"と呼ぶらしい。


俺達にはそんな存在が居なかったから今までは関係なかったが、八雲に大事なたった1人が現れた。


そして"黒豹"にも"姫"が出来た。


小さな姫で"チビ姫"



チビが来てわかったが、"姫"はチームを鼓舞し力をくれる存在で。


だが、戦えないチビは……"姫"は弱点ともなりえた。



一番に狙われるー。



これまで"黒豹"の集まりには出て来ず、知られていなかったが……。




「ハイネに護衛をつける。んで、しばらくは必ず二人はここに泊まる」



海斗さん達の家がここから5分ほど。

"黒豹"のアジト、車庫もそれくらいの位置にある。


すぐ駆けつけられる。



それでも夜、チビはこの家で1人だ。



俺に異論はない。




「了解だ」




きっとチビは嫌がるだろうがな。


なんでだか、自分のことで俺達の時間を使うことをアイツは酷く嫌がる。
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