少女と過保護ーズ!![完]
『この話、俺達は今日初めて知った。麻也はずっと悩みながら一人でカタをつけようとしていたんだな』



麻也を見て言う竜希さん。


悔しそうな麻也。



竜希さんの言う通り、自分で解決したかったんだろうな。




『知ってるか?』



「……?」




泣きそうな田村さん。



今度こそ行かなきゃ。



立とうとするけれど、八雲さんに止められる。




「行くな」



「でもっっ」



「総長に任せとけ」




“総長”


そう言われると動けない。



でも……わかっているけど


“黒豹”には、女のコに酷いことをしてほしくない。




麻也をずっと困らせてきた人なのだけれど……。




「お前のほうが泣きそうじゃねぇか」



「大丈夫だ」



「ごめんね、ハイネ」




桂、蓮くん、麻也があたしのところに来て、頭やらホッペを撫でたり抓ったりする。




「いや……あの……あたしは大丈夫」




今ピンチなのは田村さんで。




『ハァ……』




竜希さんがタメ息をついた。



それに肩を震わす、あたしと田村さん。


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