好きばかり
こんなの…こんなの…
「む、むり」
ドキドキ
ドキドキ
恥ずかしさと、あと、なんだかよくわからない感情が混同して、無理やり体を巡ってくる。
私は無意識のうちにカバンを手にして
教室の扉を開いていた。
すると、
「うっわ!!!」
開けた扉のすぐ横になにかがいた。
年頃の女子高生とは思えないおかしな声が口から飛びだし、反射的に体をふるわせる。
一瞬モンスターかと思ったソレ。
だけど冷静に見てみれば、ソレは見慣れた人物だった。