追放されたチート魔導師ですが、気ままに生きるのでほっといてください
ナルバリッチが感情の起伏がない冷たい声で言い放った。その反応にさらに苛立ちが募ったプリシラはもっと皮肉を言ってやろうかと思ったが、馬鹿相手に何を言っても仕方がないと踵を返した。
「……ああ、そうだ」
ナルバリッチは何かを思い出したらしく、プリシラを引きとめた。
「お前と一緒に来たクロエとかいう小僧と奇妙な猫も一緒に連れて行けよ? 仲間外れは可哀想だろ?」
「うるさい! あんたに言われなくても連れてくに決まってんでしょ!」
べっと舌を出したあと、プリシラは足早にテントを出ていく。
こうしてプリシラたちは、魔王討伐隊を追放されることになった。
彼女が隊の維持に最も貢献していた功労者だと理解することもなく。
プリシラの追放が大損失だとローエンやナルバリッチが知るのは、まだまだ先のことだった。
◆◇◆
「プリシラちゃん、これって食べられるやつなのかな?」
朝霜がまだ抜けきっていない早朝の森の中にのんびりとした声がふわりと浮かんだ。
「……ああ、そうだ」
ナルバリッチは何かを思い出したらしく、プリシラを引きとめた。
「お前と一緒に来たクロエとかいう小僧と奇妙な猫も一緒に連れて行けよ? 仲間外れは可哀想だろ?」
「うるさい! あんたに言われなくても連れてくに決まってんでしょ!」
べっと舌を出したあと、プリシラは足早にテントを出ていく。
こうしてプリシラたちは、魔王討伐隊を追放されることになった。
彼女が隊の維持に最も貢献していた功労者だと理解することもなく。
プリシラの追放が大損失だとローエンやナルバリッチが知るのは、まだまだ先のことだった。
◆◇◆
「プリシラちゃん、これって食べられるやつなのかな?」
朝霜がまだ抜けきっていない早朝の森の中にのんびりとした声がふわりと浮かんだ。