追放されたチート魔導師ですが、気ままに生きるのでほっといてください
「『熱い使命を胸に抱いて挑めば、何者であろうと勝てる』だなんて、いつの時代の精神論よ! 八〇年前の『第一次獣人戦争』時代の軍人でも口にしないわよそんなセリフ!」
「なっ……」
「いや、それが精神論だなんて、本当の精神論に失礼だわ! あんたのそれは、ただの無能さを綺麗な言葉で隠しているだけじゃない! どうせ『使命感』を使い切ったら、次は『根性論』を振りかざすつもりでしょ? 『私はもっと最悪な環境で戦ってきたのだ。だからお前たちなどヌルい! 命を燃やして戦え!』とかなんとか言って! は?、ウザい!」
「……っ!」
「ほ?らほらほらほら、その顔! 図星頂きました!」
「き、貴様っ! ええい、もう許さん! 縛り首だ! その魔女を今すぐ縛り首にしろナルバリッチ!」
ローエンは熟したトマトのように顔を真っ赤に燃え上がらせ、プリシラの背後で傍観していたその男の名を呼んだ。
だが──
「嫌だね」
ナルバリッチと呼ばれたその男は、気だるそうにローエンの言葉を拒否した。
「なっ……」
「いや、それが精神論だなんて、本当の精神論に失礼だわ! あんたのそれは、ただの無能さを綺麗な言葉で隠しているだけじゃない! どうせ『使命感』を使い切ったら、次は『根性論』を振りかざすつもりでしょ? 『私はもっと最悪な環境で戦ってきたのだ。だからお前たちなどヌルい! 命を燃やして戦え!』とかなんとか言って! は?、ウザい!」
「……っ!」
「ほ?らほらほらほら、その顔! 図星頂きました!」
「き、貴様っ! ええい、もう許さん! 縛り首だ! その魔女を今すぐ縛り首にしろナルバリッチ!」
ローエンは熟したトマトのように顔を真っ赤に燃え上がらせ、プリシラの背後で傍観していたその男の名を呼んだ。
だが──
「嫌だね」
ナルバリッチと呼ばれたその男は、気だるそうにローエンの言葉を拒否した。