幼なじみにつきまとわれています
「渡井くんのストーカーぶり? 相変わらずだね。いや、乃々の熱心な追っかけと言うべき? それとも、ボディガード?」
瑠花ちゃんが苦笑する。
「いつもいつも、呆れるでしょ?」
「いや。あんなイケメンなら、追いかけられてもギリ許せちゃうかな。
幼なじみで、昔からよく知ってる人ならまだOK。あくまであたしは、ね」
え!? そういうものなの?
と言いつつ、実はわたしも……。
───拓海は、家が隣同士の幼なじみで。
小さな頃から『乃々ちゃん待ってー!』と、わたしの後ろをよくついてきていた。わたしたちは、いつも一緒だったな。
言ってみれば、今も拓海がわたしの後ろをついてくるのも、幼い頃からの延長みたいなものだと思えば……。