幼なじみにつきまとわれています
「え!? いやいや!! 瑠花ちゃんに悪いよ」
「あたしは、別に良いよ?
……あ! 渡井くん、今度は女子高生に声かけられてるね?」
あ! ほんとだ。
拓海ってば、セーラー服の女の子ふたりと公園の入口前で話している。
まったく。あいつ、1日でどれだけモテるの?
ていうか拓海。わたしのことが好きなら、わたし以外の女の子と、必要以上に関わらないで欲しい。
また、わたしの胸がざわつく。
「ほら、乃々。渡井くん、ここに呼びなよ? さっきから渡井くんが、気になって仕方ないって顔してる」
「ごめん、ありがとう」
わたしは、拓海の元へと走っていく。
「拓海!」
わたしは拓海のそばまで行くと、拓海の制服の裾をキュッと掴んだ。
「ねぇ、たっくん。わたしと一緒に、あっち行こ?」