幼なじみにつきまとわれています
開いた窓から入ってきた風で、白のカーテンがゆらゆらと揺れる。
『……拓海くん。いつも乃々と、仲良くしてくれてありがとう』
俺が、何を話そうかと思っていたとき。
先に口を開いたのは、おじさんだった。
乃々ちゃんのくっきりとしたきれいな二重の瞳は、おじさん似だな。
『いや、それは俺のほうこそだけど……。
おじさん、どうしたの? 改まって』
いつも笑顔のおじさんが、悲しそうに言ったのが気になって。つい、聞き返してしまった。
『いま言っておかないと、もしかしたらもう言えなくなるかもしれないから……』
あ……。