幼なじみにつきまとわれています
「っと、わわわっ!」
ボーッと考え事をしながら歩いていたら、わたしは何もないところでつまずいてしまう。
咄嗟に拓海が後ろから腰を支えてくれ、転ばずにすんだ。
身体に回った腕と触れ合った身体にドキリとして、わたしは慌てて離れた。
「何もそんなに慌てて離れることないじゃん? 俺傷つくんだけど、乃々ちゃん」
「だって……」
「ほんと、乃々ちゃんは危なっかしい。
これだから、目が離せないんだよ。
今も俺がいなかったら、どうなっていたか」
「ごめん、ありがとう。拓海がいてくれて良かった」
「素直な乃々ちゃんも可愛い」