彼女の思い
出会い
あたしが香菜美と初めての話したのは、高校の入学式の次の日だった。
正門を入ってすぐの花壇を、なんとなく立ち止まって見ていたら、後ろからほんのちょっとハスキーな声が話し掛けてきた。
「オハヨー!一緒のクラスの佐々木ゆりなさんだよね?」
戸惑っているあたしに、彼女は「あ~ゴメンびっくりした?あたし同じクラスの松浦香菜美、よろしくね」
その笑顔はあり得ない位綺麗で「うん…よろしく」って言いながらあたし香菜美が困る位見つめてしまった。


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