手錠、そしてキスの雨を
今日来る人、イケメンばっかりって聞いたんだよ!そんなことを未来は隣で言う。私はもう一度「行かない」と言おうとして、あることを思い出した。

未来は、ついこの前まで結婚の話があった。でも結納をする前に婚約者の浮気が発覚。未来は新しい出会いを探している最中なのだ。

私は仕事さえあればそれでいい。でも未来は違う。未来は温かい家庭を持ちたいと願っている。それが夢の一つだと前に言っていた。

「……しょうがないなぁ」

未来がかわいそうという思いが勝ち、私は合コンという地獄の集まりに参加することにした。未来は目を輝かせ、「ありがとう!!」と大声で返してくれる。うるさい。

「さっ、気合いで仕事終わらせるよ〜!!」

未来は私が驚くスピードで仕事を片付けていく。普段からその力を発揮してくれ。

私は苦笑しながら、資料作成を終わらせた。



午後からも仕事をパッパとこなし、定時になると未来に引きずられるようにして連れて行かれ、タイムカードを押される。

「イケメン彼氏、ゲットするんだ!」
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