聖女としてきたはずが要らないと言われてしまったので、異世界でふわふわパンを焼こうと思います。



「ぎっ、ギルバード様っ」


 体が熱っていくのが分かる。も、もうっ! 顔、絶対赤い。顔あげられない。


「メルは可愛いな、耳が真っ赤だ」

「っ〜〜」

「本当に可愛い、天使のようだ」

「……っ……」

「――昼にまた来る」



 私はドキドキして仕方ないのに、ギルバード様は平然とした顔をしてここから出て行ってしまった。




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