聖女としてきたはずが要らないと言われてしまったので、異世界でふわふわパンを焼こうと思います。
エスコートと聖女の力
「――あの、ギルバート様……本当にいいんですか?」
「何度も言っているだろう? 今日は、君のエスコートをしたい」
今夜はいつも以上にキラキラしているギルバート様と一緒に歩いている。いつもなら、2人で夕食を共にしている時間なんだけど……
「ですが、お仕事あるって聞きました。王宮内の警備するって」
「君の方が大切だ。それに国王やノアも了承済みだし、優秀何部下も沢山いる」
それを言われたら何も言えない……けど。
「……それに第一、俺がメルのそばにいたいのだ。メルは違うのか?」
「そんな、わけないです! 私も一緒にいたいですけど……」
「ならいいだろう。さぁ、私の姫」
「ひ、ひめっ!?」
なんでそんな恥ずかしいセリフをサラッと言えちゃうの!?
私はこんなにドキドキしてるのに、言ってる本人はほぼ無表情って……