聖女としてきたはずが要らないと言われてしまったので、異世界でふわふわパンを焼こうと思います。
「メル……」
「私は、この世界で生きていきたい。ギルバード様と一緒に、ずっと」
「……あぁ」
「この国の人のために何かしたい。ギルバード様を守りたいって思う」
「それは俺のセリフだと思うんだが……」
確かに、でも。
守りたいなって素直に思ったんだから仕方ないよね。
「ギルバード様、私この世界のこの国にいてもいいのかな……っ」
「……あぁ、勿論だ。いいに決まってるだろう」
「えへへ、うれしいなぁ……ギルバード様大好き」
それだけ言って私は、再び眠りについてしまった。起きた時、すっごく心配されたのはいうまでもない。