聖女としてきたはずが要らないと言われてしまったので、異世界でふわふわパンを焼こうと思います。
「あの、石窯を温めてもらってもいいですか?」
「はいっ! もちろんです!」
料理人さんに石窯を温めてもらっている間に生地は二倍になったので、布巾を取り料理人さんに焼いて貰うように頼んだ。
しばらくすると、厨房内は香ばしい懐かしい匂いが漂っていて笑みが溢れた。
「美味しそうですね! いただいてもいいですか?」
「はい! どうぞ!」
この世界の人に合うか分からないからドキドキして反応を待つ。
「メルさまっ……ふわっふわっで、美味しいですっ」
「良かった!」
「これ本当にパンですか? こんなふわふわなパン、初めてです!」