夢よりも儚き星空を


「おはよう…美莉。よく眠れた?まだ眠そうだけど」



奈莉は微笑みながら私の頭を撫でた。



奈莉に頭撫でられるの好きだな〜



無意識でその手にスリスリしちゃう



奈莉はそんな私を見てまた微笑んだ。




あー幸せ



奈莉とゆっくり過ごせるのなんて前回帰国した以来だから3年ぶりだし。



ていうか奈莉身長伸びたなぁ



3年前は私と変わらなかったのに…





「ねー奈莉。」



「なに?美莉」



「奈莉今身長何センチ?」



「えーっと182センチだよ」



「おっきくなったね!!3年前は168だったから14センチも伸びたの!?」



「そーだね。あの頃は美莉と身長も体格も同じくらいだったもんね。美莉は?今何センチ?」



「私は170センチだよ。あの頃から2センチしか伸びてないよ〜」



「美莉は女の子だからね。女の子で170センチって大きいよね?」



「うーーん。そうだね。私の周りは結構身長高い人ばっかりだから自分がすごく大きいとは思ったことないんだけどね。」



「女の子の平均身長って158くらいじゃん?170センチあって嫌だなとか思う?」



「いや。別に思ったことないな〜。この仕事してるから身長高いと羨ましいって言われることの方が多いからあんまり思わないかな。」



「美莉考え方が大人っぽくなったよね。」



「そーかな?」




大人っぽくなった。か



ほんとにそうだったら良かったのに…



私の心は弱いままだよ。



私は奈莉が羨ましい。



私から見て奈莉はいつでも完璧だから…。



思わず失笑が漏れる。




そんな私を見て奈莉が悲しそうな顔をしてるとも知らずに…。

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