恋に異例はつきもので
 わが社では2年に一度、全社員対象の企画書コンペが開催される。 

 前回のテーマは「再生」。

 わたしは「駄菓子屋再生」という企画を出した。
 小学生のころ、友達と近所の駄菓子屋に行くのが毎日の日課で楽しみだった。
 学校で嫌なことがあっても、握りしめたおこづかいの10円で買ったチョコさえ食べれば元気になった。
 最近のはやりで言えば、子供のための〝サード・プレイス〟。そういう居場所が、今はあまりにも無くなっている。

 
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