恋に異例はつきもので
米川さんは、見送るわたしたちに、すみません、悪いね、と言いながら心配そうな様子で店を出て行った。
ふー、たいしたことがなければいいけど……
わたしはそのまま手洗いに寄り、部長よりも遅れて部屋に戻った。
ふすまを開けると……
さっきまでのあわただしさが嘘のように、小座敷はしーんと静まり返っている。
部長は追加したお酒を手酌で飲んでいる、いや、呷《あお》ってるといったほうが。
ペース早くない? ちょっと、目、坐ってるようにも……
このまま帰っちゃおうかな。わたしも。
いやでも……
せっかく米川さんが設けてくれたこの機会を無駄にするわけには。
とにかく、一言、謝らなきゃ。
ふー、たいしたことがなければいいけど……
わたしはそのまま手洗いに寄り、部長よりも遅れて部屋に戻った。
ふすまを開けると……
さっきまでのあわただしさが嘘のように、小座敷はしーんと静まり返っている。
部長は追加したお酒を手酌で飲んでいる、いや、呷《あお》ってるといったほうが。
ペース早くない? ちょっと、目、坐ってるようにも……
このまま帰っちゃおうかな。わたしも。
いやでも……
せっかく米川さんが設けてくれたこの機会を無駄にするわけには。
とにかく、一言、謝らなきゃ。