【完結】復讐の恋〜あなたに復讐するために結婚します〜
貫かれるその質量は、いつもわたしを快感へと導いていく。
和人自身を愛せなくても、せめて和人の体だけは愛していこうと決めたあの日から、わたしはこの体にだけ愛されている気がする。
激しく揺れるベッドの上で、わたしはいつもこの快感が終わるのを残念だと思ってしまう。
「百合、音……俺、もうっ……」
限界を迎えそうな顔をしている和人に、わたしは「……いいよ、来て?」と言って和人の背中にしがみついた。
「あぁっ……百合音っ……!」
最後にさらに激しく揺れるそのベッドの動きが、二人同時に止まった。
そして和人の更なる欲望は、わたしの中に注ぎ込まれたのだった。
「はぁっ……百合音、愛してる」
「……わたしもだよ」
和人とまだ繋がったまま、そう呟かれては唇を重ね合う。……だけどね和人、わたしが愛してるのは、あなたの体だけだよ。
あなたのことも、あなたの心も愛してないの。
「百合音、もし子供が出来たら、ちゃんと報告してくれよ?」
「……うん。分かってるよ」
報告?そんなことする訳ないでしょ?……妊娠なんて、する訳ないんだから。