【完結】復讐の恋〜あなたに復讐するために結婚します〜
結婚式3日前
「おはよう、百合音」
「おはよう、桜良(さくら)」
結婚式を3日後に控えた日の朝、親友である桜良に挨拶した。
「もうすぐだね、結婚式」
「……そうだね」
結婚式。本当なら二人の幸せを誓い合う大切な場所だ。
……だけどわたしが明後日の3日後の結婚式で誓うのは、二人の幸せではなく、彼への復讐心だ。
わたしは3日後、彼に永遠の愛ではなく、永遠の復讐心を手に入れる。そして死ぬまでずっと、わたしは和人にその復讐をする。
死んだ姉の分まで、絶対に……。
「いいなぁ、結婚かぁ。わたしも早く結婚したいわぁ」
なんて言う桜良の羨ましそうな顔は、絶対に忘れない。
「桜良は、彼氏とはどうなの?いるんだよね?」
「いるけど……。結婚の話持ち出すと、いつもはぐらかすんだよね」
その問いにそう答えた桜良は、ため息を一つ付いた。
「……そうなんだ」
「百合音はさ、プロポーズされた時、どんな気持ちだった? やっぱり嬉しかった?」
そう問いかけられてわたしは「……まぁ、ね」とだけ答えた。
「そっかぁ。そうだよね〜」
「……うん」