【完結】復讐の恋〜あなたに復讐するために結婚します〜
姉の分までアンタが幸せになることは、わたしが絶対に許さない。
……絶対に。
「ありがとう羽須美(はすみ)」
「こちらこそ、いつもありがとうね、百合音」
「うん」
高校の同級生である羽須美がエステティシャンで、自分のサロンを持っている。わたしはそこの会員で、いつもエステなどの時は少しだけ安くしてもらっている。
「結婚式、行けなくてほんとにごめんね」
羽須美も結婚式に招待したが、その日羽須美はたまたま研修がありどうしても行けそうないとのことだった。
「ううん。大丈夫。 仕事だし、仕方ないよ」
羽須美は基本土日は仕事のため、都合がつけられなかったようだった。
だけど羽須美も、姉が亡くなってその犯人を恨んでいることは知っている。だけどその相手がまさか、婚約者だとは夢にも思ってないだろう。
「写真送ってね、絶対」
「送るから、安心して」
羽須美とは昔から仲が良かった。姉が死んだ時も、羽須美はずっと慰めてくれた。
そしてわたしの幸せを、いつも願ってくれていた。心配もしてくれて……。
「約束よ?」
「うん。約束する」