【完結】復讐の恋〜あなたに復讐するために結婚します〜
「そうなのか?……で?」
和人はわたしを見ながらそう問いかけてきた。
「だけど、何も異常はなかった」
「そうか……。そうなのか」
わたしはスプーンを置いて、和人にこう話した。
「……もしかしてわたし、子供出来ない体質なんじゃないかって、ちょっと疑ってて」
「え……?」
「……和人が子供が欲しいことを望んでたのは前から知ってたし、わたしも子供が欲しいと思ってるの。……だけどこれだけしても出来ないってことは、わたしに何か問題があるのかなって。そう思って調べてみたけど、何にも問題はなくて……」
そう言ってわたしは、涙を流した。
「……ごめん百合音」
そんなわたしの涙を見た和人は、わたしのそばへ来てわたしを抱きしめた。
「……和、人?」
「そんなにプレッシャーかけること言って、ごめん。 百合音がそんなに悩んでること知らなくて、俺……。ほんとにごめん」
そんな和人にわたしは、その背中に手を回して「ううん……。わたしこそ、こんな体になってごめんね」と言った。
「百合音は悪くない。そんなこと知らずにプレッシャー与えてた俺が悪いから」