【完結】復讐の恋〜あなたに復讐するために結婚します〜
結婚式まであと一週間と迫った頃、わたしの復讐計画も少しずつ進んでいった。
「百合音、必ず君を幸せにするから」
「……うん」
何が幸せにするよ。あなたはわたしとは幸せになんてなれない。
幸せどころが、地獄に落ちるのよ?あなたが幸せになることは、絶対にわたしが許さない。
「百合音、俺さ、結婚したらすぐに子供が欲しいんだけど」
婚約した日の夜、ベッドの中で和人がそう言っていた。
「……え?」
「子供だよ。百合音と結婚したら、子供が欲しい。ずっとそう思ってたんだ」
子供……。わたしは子供なんていらない。あなたの子供なんて、欲しくない。
「……そう、なんだ」
「百合音は、どう思ってんの?」
「どう、って……」
そんなの決まっている。あなたとの子供なんて、望むわけないでしょ?
「……わたしは、結婚してもしばらく子供はいいかな」
「どうしてだ?」
「……だって、まだ二人での時間を過ごしたいから。子供はまだ先でいいかなって思ってる」
子供が欲しくない理由をそのように告げて、納得してもらったけど、すごく重い。