コンチェルトⅡ ~沙織の章
ホテルに 移動しての 祝賀会で
沙織達3人は 受付に立って お客様をお迎えする。
今日のために 誂えてもらった 和服姿の3人。
お母様は萌木色
沙織はクリーム色
麻有子は薄いピンクの 留袖姿で。
「これは、美しい 奥様方だ。」
受付で 朗らかに 声をかけてくれる方。
3人の 艶やかさに 目を見張る方。
色々な反応を 少し緊張して 受止める沙織。
「お姉様。私 失礼な所 無かったかしら。」
招待客を 迎え終えて 麻有子が そっと沙織に聞く。
「大丈夫よ 麻有ちゃん。私こそ 大丈夫だったかしら。」
沙織も 不安になって言うと
「二人とも 大丈夫よ。とっても 堂々としていたわよ。」
とお母様は笑う。
「もう。お母様。」
沙織と麻有子が 笑って答える。
近くで 一緒に受付をしてくれた ベテランの女子社員に
「本当に 皆さん仲が良くて。驚きました。社長と副社長も とても仲が良いから。羨ましいです。」
と声をかけられた。
「ありがとうございます。これからも 宜しくお願いします。」
お母様が 笑顔で答えてくれる。
沙織と麻有子は 顔を見合わせて 微笑む。
子供達は 樹の言うことを聞いて お行儀よく待っている。
沙織自慢の 素敵な家族だから。