コンチェルトⅡ ~沙織の章
祝賀会が 始まってからも
子供達は 静かに席に付いて
お行儀よく 食事をしている。
沙織達が 挨拶に テーブルを 回っていても 何の心配もない。
「タッ君 ありがとう。もう少しだから お願いね。」
時々 テーブルに戻って 子供達の様子を見る 麻有子。
「大丈夫だよ。壮馬も もう1年生だからね。」
樹の言葉に 壮馬は 得意気に頷く。
同じ小学校の 制服を着た3人の中で
中学の制服姿の 樹は とても頼もしい。