捨てられ妻の私がエリート御曹司に甘く娶られるまで
翌朝、家族の集う朝食の席、私は三栖家に挨拶に行ってきたことを報告した。結婚を前提とした交際をしていくこと、あちらのご家族が許してくれたこと。もとより、家族ぐるみの付き合いだ。
「よかったね、姉さん。あとは結婚の日取り?」
「それは気が早いよ。奏士さんもまだアメリカと日本を行ったり来たりだし。私も離婚から一年以上は期間を置きたいし」
「……少し心配だ」
思わぬ言葉が父から漏れた。
「里花と奏士くんはいいかもしれないが、三栖家にご迷惑にはならないだろうか」
「でも、あなた、あちらのご両親も喜んでくれているのだし」
母が執り成すけれど、父は渋い顔のまま。
「もともとの宮成家と三栖家の関係を考えればそういった態度になるだろう。今はあちらの方が莫大な資産を持っているとしても、三栖家は宮成家を立てるのが常だ。里花を迷惑だとは言えないだろう」
確かに古くからの関係を考えれば、三栖家と宮成家には暗黙の上下というものがある。そして、代々三栖家は宮成家に忠節を示してくれていた。私のことを認めたくなくても、宮成家の言うことだから聞かざるを得ないと考えているとしたら……。
「でもお父さん、私が事情があって離婚したことは向こうのご両親もわかってるのよ」
「よかったね、姉さん。あとは結婚の日取り?」
「それは気が早いよ。奏士さんもまだアメリカと日本を行ったり来たりだし。私も離婚から一年以上は期間を置きたいし」
「……少し心配だ」
思わぬ言葉が父から漏れた。
「里花と奏士くんはいいかもしれないが、三栖家にご迷惑にはならないだろうか」
「でも、あなた、あちらのご両親も喜んでくれているのだし」
母が執り成すけれど、父は渋い顔のまま。
「もともとの宮成家と三栖家の関係を考えればそういった態度になるだろう。今はあちらの方が莫大な資産を持っているとしても、三栖家は宮成家を立てるのが常だ。里花を迷惑だとは言えないだろう」
確かに古くからの関係を考えれば、三栖家と宮成家には暗黙の上下というものがある。そして、代々三栖家は宮成家に忠節を示してくれていた。私のことを認めたくなくても、宮成家の言うことだから聞かざるを得ないと考えているとしたら……。
「でもお父さん、私が事情があって離婚したことは向こうのご両親もわかってるのよ」