不条理なわたしたち
受け取るとダンボールは軽い。
高い物ではありませんようにと願いながら中を確認すると、ライトグレーのフリース素材のブランケットが入っていた。

「身体、温かくしないとね」

受け取りやすい物でホッとしたのと同時に胸の奥がギュッとなった。

蓮水さんは優しい。

「あれ?もう一つありますね」

ブランケットの下に箱が見えた。

「それは俺がお風呂から出てきたら一緒にやろう」




「結構没頭しちゃいますね」

「たまにやりたくなるんだよね。昔から一人でよくやってたんだよ。葵ちゃんも好きそうで良かった」

スマホアプリのゲームを選ばない辺りが蓮水さんっぽい。
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