不条理なわたしたち
「蓮水さんは映画、楽しくなかったですか?」
私はおずおずと訊ねた。
一人で楽しんでいたとしたら申し訳ないから。
「犯人は絶対先生だと思ってたよ。それなのにまさかずっと一緒に居る親友だったとはな。ネタバラシのところで、まんまと引っかかったなって思った」
唇を尖らせながら悔しそうに話す姿に楽しんでいたことが伝わってきて私は笑顔で「ですよね」と同調した。
蓮水さんが同じ感性だったことに嬉しくなった。
映画館から出ると昼食の時間で、隣接するショッピングモールのレストランフロアに再び蓮水さんに手を繋がれながら向かった。
今日は土曜日。
家族連れが多い。
ふと視界にベビーカーに乗っている赤ちゃんが目に入った。
気持ち良さそうにすやすや眠っている。
可愛い……。
自分の赤ちゃんじゃなくても可愛いと思える。
自分の赤ちゃんならどう思うんだろう。
私はおずおずと訊ねた。
一人で楽しんでいたとしたら申し訳ないから。
「犯人は絶対先生だと思ってたよ。それなのにまさかずっと一緒に居る親友だったとはな。ネタバラシのところで、まんまと引っかかったなって思った」
唇を尖らせながら悔しそうに話す姿に楽しんでいたことが伝わってきて私は笑顔で「ですよね」と同調した。
蓮水さんが同じ感性だったことに嬉しくなった。
映画館から出ると昼食の時間で、隣接するショッピングモールのレストランフロアに再び蓮水さんに手を繋がれながら向かった。
今日は土曜日。
家族連れが多い。
ふと視界にベビーカーに乗っている赤ちゃんが目に入った。
気持ち良さそうにすやすや眠っている。
可愛い……。
自分の赤ちゃんじゃなくても可愛いと思える。
自分の赤ちゃんならどう思うんだろう。