不条理なわたしたち
「まずは今から病院に行こう」

「え」

私は蓮水さんの言葉に目を丸くする。

もう夜の八時半ですよ?
病院は開いていないですよ?


「知り合いに医者がいる。君が本当に妊娠しているかをちゃんと調べた方が良い」


確かにそうだよね。
蓮水さんもあの検査薬を見せられただけじゃ、信じられないよね。

私は素直に分かりましたと頷いた。
私も本当かちゃんと確かめたい気持ちがあった。


蓮水さんが拾ったタクシーに乗せられて、病院に向かうことになった。

病院に着くと窓口で保険証を出した。
保険証を持ち歩いておいて良かった。
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