不条理なわたしたち
「え?」

ポカンとさせられると、更に衝撃な一言。


「葵ちゃん、結婚しよう」


早すぎる展開に呆気に取られる。

それよりよく周りを見て下さいよ、蓮水さん。

ここ、病院の玄関前。
しかも夜だから真っ暗。

こんなところでプロポーズする人、いませんから。

あぁ、そうか。
彼は責任を感じているからか。


「だから責任を感じないで「俺の子供でもある。勝手に殺したら許さないよ」


蓮水さんは私の言葉を強い口調で遮った。

私が赤ちゃんを殺すかもしれないから、私を帰さないんだ。

赤ちゃんのために私と結婚しようとまでするんだ。
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