不条理なわたしたち
「申し訳ありません!」

謝罪の言葉を出しながら私は勢いよくその場に土下座をした。

まさか酔い潰れて、蓮水さんに面倒を見てもらったなんて。

申し訳なさすぎて、冷や汗が全身からダラダラ流れる。

蓮水さんの「顔を上げてよ」と気まずそうな聞こえてきて、申し訳なく思いながらも顔を上げた。

「帰りますっ!」

「もう夜中の一時だよ。明るくなってから帰った方が良い」

「でも蓮水さんのご迷惑になりますから!」

「今更だよ」

確かに今更だ。
蓮水さんのベッドに寝ている時点で。


「気にしない。君を傷付けた隼斗君がいけないんだから」

そう言われて思い出した。

思い出すと、涙が込み上げる。
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