不条理なわたしたち
「本当に?身体は反応してくれてるよ?」

私のそこは蓮水さんを受け入れていた。
カァと羞恥心が這い上がる。

「やーーーーんぅ!」

僅かに残る理性が働き、両手で拒もうとしたが、また口を塞がれた。

蓮水さんの唇は何度も角度を変え、たまに私の舌を吸い上げる。

いつの間にかショーツも脱がされ、蓮水さんの指は私に刺激を与え続けている。

口から漏れる声と吐息は蓮水さんの口の中に消えていく。

蓮水さんの与える刺激に身体の力が抜けていき、私はたまらずソファに倒れた。

「葵、可愛い」

肩を揺らしながら息をする私を熱の籠った瞳で見下ろす蓮水さん。

そしてあの彫刻のような上半身を見せられたら、私は息を呑んだ。

高鳴る鼓動が欲情を全身に巡らせていく。

甘く疼く私の身体は、もう完全に蓮水さんに陥落していた。
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