最強総長は闇姫の首筋に牙を立てる~紅い月の真実~
「関わるなら自分の行動にはしっかり責任を持ってほしかったです」

「ごめん…幻夢」


今は謝罪の言葉しかでてこない。


ただ謝ってるだけの私はまるで…偽善者だ。


「しばらく姉貴の送り迎えは出来ないかもしれません。でも、姉貴にはいるでしょ?新しい友人が。全てが終わったらまた来ますね」

「幻夢、私は…!」


「姉貴…好きでしたよ」

「…えっ?」


「僕はずっと、姉貴の、闇華のことが好きでした。姉貴には光が当たるあたたかい場所で幸せに生きてほしいんです。…姉貴には暗闇なんて似合わないから」

「まって、げん…!?」


幻夢の唇が触れたと同時にお腹に鋭い痛みが走った。


「お願い、待っ、て…」

「さようなら、姉貴」


私は幻夢の持っていたスタンガンで意識を失った。


私の前から去っていく。


幻夢の表情は…私の脳裏に焼き付いたまま。


私が弱いままでごめんなさい。

中途半端に裏社会に関わってごめんね。


…闇姫に戻らないと。そうしなきゃ仲間を、家族を助ける事が出来ない。


幻夢は言っていた。


私に足りないもの。


それは…覚悟だ。
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