最強総長は闇姫の首筋に牙を立てる~紅い月の真実~
「壱流に言われなかったのか?闇華、貴様が元闇姫に戻るなと」

「言われたわ。それがなんだっていうの?」


「関わることがなければ、この真実にたどり着くことはなかった。貴様に気持ちを伝えることも。俺様と再会して戦うこともなければ、こんな状況を目の当たりにすることも多分なかっただろうな」

「そん、なこと…」


「それでも、仲間に何かあれば助けに行くのが貴様だ。それも壱流は察していたんだろう。だから死ぬまでは貴様と一緒にいるつもりでいた。紅い月の真実を隠しながらも」


死ぬとわかっていても私と一緒にいたかった?

いずれ死ぬことを知っていて生きるのがどれだけ辛いか。


私には想像しか出来ないけど、それを壱流は最初から知っていた。

いや、始めから知っていたかはわからない。


だけど、その真実にたどり着いたとき壱流はどんな思いだったんだろう。


私と再会して壱流はどうおもったの?
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