最強総長は闇姫の首筋に牙を立てる~紅い月の真実~
「壱流、苦しくない?どこか痛むところは?」

「ない」


「そう…それなら良かっ……た」

「闇華!?」


「大丈夫、少し疲れただけ」

「そう、か。ありがとな、俺のために」


お礼なんていらない。


私は壱流の為ならなんだってする、そういったでしょう?


「これで契約完了なはず…だ、多分」

「たぶんって」


「仕方ないだろ?俺だって契約するのは初めてだったんだ。だけど、本当に良かったのか?」

「終わってから聞くのも壱流らしいわね」


「だ、だって…さっきはとても話せる状況じゃ」

「わかってる。…ねぇ壱流」


「なんだ?んっ……なっ!?」


私は壱流に身体を支えられながら、力を振り絞って壱流の唇を奪った。
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