最強総長は闇姫の首筋に牙を立てる~紅い月の真実~
「壱流、好きよ」

「ったく、お前は。元闇姫と呼ばれるだけあるな。こんなにも強くて大胆で…」


「あの、壱流…?」

「こんな暴れ馬、俺じゃなきゃ手なずけなれそうにないな」


「暴れ馬って私のこと?」


それはいままで言われた中でもひどい言葉。


「他に誰がいるんだ?だってそうだろ?喧嘩を売られればどんな小さな喧嘩だって買う。誰よりも負けず嫌いで、男は容赦なく殴るし。普通の女とは違って可愛げなんてねぇし、めったに笑顔を見せない堅物美少女」

「壱流、私のことバカにしてるの?」


腹立たしいというより、なんで壱流がこんなことを言っているのか気になった。

契約したばかりだというのに…。


「俺はそんな闇華が好きだ」

「なっ…」


「お前の悪いとこも良いところもすぐに見つけられる。それに今のは褒めてんだぜ」

「褒めてるってどこが?」


「ぜんぶひっくるめて闇華のことを愛してるってこと」


そんなの…そんなこというなんて反則すぎる。
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