最強総長は闇姫の首筋に牙を立てる~紅い月の真実~
皇綺羅(すめらぎ)君は帰ったのかしら?」


誰もいない部屋でぽつりと呟く。


少しだけ彼のことが気になった。


―――ガチャン。





なんの、音?


嫌な予感がする。


「はぁ……。誰だ? 鍵開けっ放しで帰った生徒は。仕方ない。中に誰もいないようだし閉めておくか。よし。鍵も施錠したし、俺も帰るとするかなー」

「待ってください!!まだ中に人が……!」


教師は扉を閉めると、その場からいなくなってしまった。


何度もドアを叩いたり声を上げてみたのだが、近くには誰もいないみたいだ。


……完全に詰んだ。
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