最強総長は闇姫の首筋に牙を立てる~紅い月の真実~
「面白いからさ」

「面白い?」


「死ぬとわかっていても永遠の命を手に入れようとする必死な人間の姿が。見ていて実に滑稽(こっけい)だ。ただ傍観者として楽しんでいる俺様を止める権利はオマエにはないと思うんだが?」

「面白くなんてない」


「オマエはコレがまだ生きられると思ってるのか?」

「思ってる」


「どうしてそう言い切れる?」

「私が助けるから」


闇姫は悪に対しては殺意しか沸かない。だが、自分が一度信頼した相手にはどんなことがあっても助けると決めている。


それが闇姫なりの覚悟でもあり、正義でもある。


「だったら見せてみろ。
オマエの覚悟ってやつを」

「いわれなくてもそうする」


「と、その前に、だ」

「なに?」


「俺様はさっきから腹が減って仕方ねぇ。
オマエの血をよこせ」

「!?」


―――ペロッ。


男は闇姫の首筋を舌で舐める。

まずは様子見といったところか、男は味見をするかのように闇姫を味わう。
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