今日も君に恋焦がれるⅡ
その時の俺は、胡桃のことしか考えられず、女子トイレとか関係なく堂々と足を踏み入れた。




その瞬間、胡桃が倒れるのが見え咄嗟に支える。


…何、これ…何があった?…




床に溜まる出血の量にまず驚く。




それが胡桃の腕から流れる血だということもすぐに理解できた。





「胡桃っ!?胡桃!」




グッタリする胡桃に呼びかけると「葵くん…、」と意識を取り戻す胡桃にとりあえず安心する。




「葵くん…腕切っちゃった…」


と力なく笑う胡桃に込み上げてくるものがある。




「もう喋んなくていいよ。大丈夫だから」
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