明日、告白してもいいですか?
 


 やれやれ、終わったと思っていると、すぐに撮影が終わった巳波がやってきて言う。

「志麻。
 お前、八丈島さんに告白する気だろ」

 巳波もテニスで強かったので、八丈島先輩のことはよく知っているようだった。

 一度、八丈島先輩の喫茶店に連れていったら、感激して、かなり長く話していた。

「え、な、なんでよ」
と言うと、

「だって、あの人、格好いいじゃんよー。
 大人になって、渋みが出て、また一段といいよ。

 テニスも強いしさー。
 俺が女だったら、間違いなく告白するね」
と巳波は言ってくる。

 男のくせに肌つるつるの綺麗な顔をした巳波を見ながら、思わず、
「じゃあ、巳波、告白しなよ」
と言ってしまっていた。

「……なんでだ」
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