凄腕パイロットの極上愛で懐妊いたしました~臆病な彼女を溶かす溺愛初夜~
夕立
side 虹輝
新川さんにうっかり告白をして二日が過ぎた土曜日の朝。天候は晴れ。今日は羽田と新千歳の往復のみの二フライトなので気持ちに余裕がある。
昨日と一昨日の休日は髪を切り、ついでにヘッドスパを受け、睡眠をたっぷり取り、サウナに行って身体の回復に努めた。
七時に空港へ到着して、いつもの流れで業務にあたる。新川さんにもらったボールペンを使ってブリーフィングを行い、予定時刻九時半に新千歳空港へと飛び立った。
十一時五分に到着して、一時間後の帰りの便に向けて準備に入る。合間に、新川さんからのメッセージをチェックした。
【今日は暑いので、豚しゃぶ肉と明太子の冷製パスタを食べています】
三日前、告白をした夜も普通に返信があったし、翌日の電話にも出てくれて十五分ほど会話をした。
昨日は彼女が遅番だったため電話はできなかったが、今日は空港で会えるかもしれない。
【おいしそう。俺も夕飯は冷製パスタにしようかな】
【ぜひ。椎名さんのおすすめレシピがあったら教えてくださいね】
料理好きの彼女に、健康管理のため俺もよく自炊をすると話したら、普段のやり取りの中に食事についての話題が増えた。
よかったら手料理をご馳走しましょうか、という台詞を待っているのだが、そんな気配は微塵もない。