凄腕パイロットの極上愛で懐妊いたしました~臆病な彼女を溶かす溺愛初夜~
「ベッド大きいですね」

 圧倒されて立ちすくむと虹輝さんは苦笑する。

「寝るためのものだから、大きい方が休めると思ってね」

「なるほど」としか返せない。

 手を引かれてベッドに入り、広すぎるマットレスの上でどうしたものかと目を泳がす。

「もう少し小さくてもよかったかもな。こんなに広いのに菜乃にくっついて寝ていたら、触れたいだけっていうのがバレバレだもんな」

 かあっと顔に熱が集まった。

 バレバレでいいし、こちらとしては大歓迎なのだけれど。

 しかし私をその気にさせた当の本人は、澄ました顔で身体を横にする。

 あれ? キスは? ギュッとしないの?

 頭の中に疑問符を浮かべながら私も虹輝さんの方を向いて寝そべる。

 視線が絡み、虹輝さんが優しく微笑んだ。

「眠れそう?」

「たぶん」

 小さくうなずくと、「眠れなかったら起こしていいから」と思いやりのある言葉が返ってくる。

 そうじゃない。私がほしいのはそういうのではなくて。
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