凄腕パイロットの極上愛で懐妊いたしました~臆病な彼女を溶かす溺愛初夜~
 彼のものが深いところにまで届き、心地のいい圧迫感に身体が反り返る。

「あっ……」

 逞しい身体がほんの少し距離を取り、私の顔を覗き込んだ。

 必死でなにかを堪える表情の彼に胸がぎゅうっと強く締めつけられ、「お願い、もう……」と訴える。

 熱を孕んだ瞳がゆらっと揺れたのを目にしたのが最後、私は快楽の波に飲み込まれた。

 
 はあはあ、と肩で息をつき、目を瞑ってまだ残っている余韻に浸る。

「菜乃、大丈夫か?」

 薄っすら目を開けると虹輝さんが心配そうにしていた。彼はもう息を整えていて、さすがパイロット、体力ある……と尊敬の念を抱く。

「気持ちよかったです」

 正直な感想を伝えると、虹輝さんは目を見張りついと顔を逸らす。

「また抱きたくなるから、あまり煽らないでくれ」

 先ほどまでの獣のような気配はどこにもなく、可愛らしいとさえ感じる態度にふふふっと笑い声がこぼれる。

「菜乃にはいい意味で振り回されっぱなしだ」

 虹輝さんは苦笑しながら私の唇を塞いだ。互いの吐息が交じり合い、心が満たされていく。

 愛情をたっぷり注いでくれる口づけに幸せを感じながら、もう彼のいない人生には戻れないな……と頭の片隅で考えていた。


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