凄腕パイロットの極上愛で懐妊いたしました～臆病な彼女を溶かす溺愛初夜～

　俺たちは羽田空港第二ターミナルへと場所を移し、ひとつのレストランへ足を踏み入れた。ここは個室があるので人目を気にせず話ができる。

　ランチコースを注文してあるので、各自飲み物を頼んで乾杯をしたら、早速本題に入った。

「虹輝くん、菜乃との生活はどう？」

　緊張をほぐすためか早々にビールグラスを空にした父親が尋ねる。

「問題なくやれていると思います。菜乃さんは料理が上手なので、食べすぎて太らないようにだけ気をつけています」

「ああ、菜乃が作るものはおいしいよな」

　嬉しそうにうなずく姿からは娘を大切にしているのが伝わってきた。

「虹輝さんはひとり暮らししていたし、なんでもできるから、いろいろ助けてもらっているんだよ」

　菜乃がちょいちょい俺の株を上げてくれる。

「式の予定は？」

「安定期に入ってお腹が目立たないうちにと考えています」

「菜乃は、バージンロードは……その、誰と歩く予定なんだ？」

　途中ケホッと咳払いを挟みながら言う父親に、菜乃が信じられないものを見る目つきになった。