凄腕パイロットの極上愛で懐妊いたしました~臆病な彼女を溶かす溺愛初夜~
「菜乃のお父さんにもご挨拶できたし、入籍はいつにしようか。こだわりはあるか?」

「とくにないです。お任せします」

「それなら次の休みに役所へ提出しに行こう。十月一日だから覚えやすいし」

 菜乃は「いよいよかあ……」と嬉しそうに身体を左右に揺らす。その仕草が可愛らしくて抱き寄せた。

 菜乃の髪から甘い香りがする。スンッと鼻を寄せて嗅ぐと、菜乃が腕の中でくすぐったそうに身じろぎした。

 肩を掴んでやんわり身体を引き離す。俺を見上げた菜乃の瞳が揺らいでいて、それだけで情欲を煽られた。

 口を塞ぎ、やわらかな唇をついばむ。角度を変えて何度も繰り返すと、菜乃もだんだんと積極的になってキスを求めるようになる。

 舌先で菜乃の唇をこじ開けて、探しあてた舌の表面をざらりと舐める。菜乃の肩が上下して、俺の背中に手を回してきた。

 舌を絡めながら菜乃の頬を手のひらで包み込み、指の先にある耳たぶを触ったりする。本当は胸を揉みたいのだが、安定期に入るまではそういう行為はしないと自分で決めた。

 妊娠すると性欲がなくなる場合もあるらしい。

 でも菜乃は早く安定期に入って自分に触れてもらいたいし、俺に触れたいと言っていたからあと数ヶ月の我慢だ。
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