凄腕パイロットの極上愛で懐妊いたしました~臆病な彼女を溶かす溺愛初夜~
「菜乃が努力を惜しまず、いつも全力で仕事にあたっているのは俺も、真鍋さんも、ここにいるスタッフ全員わかっている。そんな菜乃のピンチに、嫌な顔をする人間がいると思うか?」

 菜乃は瞳を揺らして口を引き結んだ。

「弱い部分や不安をさらけ出したっていいんだ」

「そうですよ。頼りないかもしれないけど、たまには私のことも頼ってください」

 真鍋さんがしっかりとした声で俺の援護射撃をする。彼女には妊娠の事実を伝えたときに、強がりの菜乃をフォローして、ときにストップをかけてほしいとお願いしていた。

 いまだ首を縦に振らない菜乃に痺れを切らした真鍋さんが、「それじゃああとはお願いします!」と俺たちから離れていく。

「えっ」

 真鍋さんを引き留めようと伸びた菜乃の手を掴み、やんわりと下ろした。

「いい加減、俺を頼れ」

 強めに言うと、菜乃はようやく首を縦に振る。
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