凄腕パイロットの極上愛で懐妊いたしました~臆病な彼女を溶かす溺愛初夜~
「ひとりで、と言っても、もちろん七歳の女の子がすべてひとりでできるわけではないです。搭乗ゲートをくぐり抜けてからはCAさんが付き添い、機内で過ごしているときもなにかと気にかけてくれました」

 だんだんと話の先が見えてきて、そうだったのかとこちらまで感慨深くなる。

「あまり迷惑をかけないようにと静かにしていたんですが、その頃から乗り物酔いがひどかったので、真っ青な顔をしているのに気づいたんでしょうね。隣の座席に誰かいた場合は、空いている席があれば移動させてくれました。飴や飲み物を頻繁に持ってきてくれて、ゴミ袋もたくさん手渡されました」

 当時を思い出しているのか、眉根を下げて困ったような目つきになる。
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