凄腕パイロットの極上愛で懐妊いたしました~臆病な彼女を溶かす溺愛初夜~
 先ほど話したのは本当で、誕生日だし、夜空を眺めながら一杯だけ飲んですぐ部屋に戻るつもりでいた。

 偶然にも新川さんを見つけて声を掛けたのは、ここが空港ではなくプライベートな空間だったからだと思う。いつもとは違う場所にいるというだけで人は大胆になれるもの。

 それともうひとつ、ふたりは気づいていなかったが、新川姉妹に声を掛けようとしている若い男のグループがいたので、彼等より先に動かなければいけないという妙な使命感に駆られたのだ。

 まあ、俺がいなくても新川さんならナンパを華麗にかわしたはずだろうけど。

「明日のフライトはどこなんですか?」

 次から次へと話題がつきない。アルコールが入ると饒舌になるのだろう。

 先に声を掛けて正解だったかもしれない。お姉さんもすごく酔ってフラフラしていたし。
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